「子どもが言うことを聞かない!」
そんな声はおそらくどの家庭からも多かれすくなかれ聞かれることでしょう。
子どもをなだめたり、理由を説明したり、やさしくうながしたり、
色々やったあと、結局こちらの言うことはきかない・・・
そして最終的に言う言葉は
「どうして親の言うことが聞けないの!?」
ではないでしょうか。
「親のいうことが聞けないの!」が危険な理由
こういった言葉は実はマイナス効果しかもたらしません。
「親の言うことがきけないの」の言葉の裏にあるのは、「親の言うことは絶対であり、従うべきものである。理屈ではない。」ということです。
こどもに、
「何も考えなくていいから、親に従え!」
と言っているのと同じことになってしまうのです。
つまり、こどもに考えることを止めさせ、考える力を育てるきっかけを失う一因になります。
つまり、「親のいうことがきけないの!?」は
こどもの思考力を奪うあまり良くない言葉なのです。
親の方が偉い、とか親を敬うように育てることは大事なことですが、親もまちがえます。
そのことを子供に指摘してもらえることもなくなりますよね。
こうやって親の言うことが絶対であると育てられた子は、「いい子」にはなるかもしれませんが
判断力や主体性のない人間に育つ可能性があります。
こどもの発達を考えるならば、有無を言わさず屈服させるのではなく、理由を説明し、こどもの自主性を促す働きかけができるとよいですね。
言うことを聞かない原因と対処法
まず、聞いていない
こどもに言うことを聞かせたいとき、だらだらを色々なことを言っていませんか?
「ほら、○○ちゃんもやってるよ、△△ちゃんもやらないと、家に帰ったらあれもあるしこれも・・・」
ながーく話をしていると、基本的にこどもは話を聞いていません。
こちらが話し終わっていないのに、どこかへ行ってしまうこともあるでしょう。
また、テレビがついている、騒音がしている、おもちゃがしゃべっている、などまわりに気をちらせる音が出ていたりしませんか?
大好きな人形がある、大好きな友達がいる、など
気が散る要因がそばにあったりしませんか?
そんなときにいくら親が話しかけたところで、最初から何も聞いていません。
つまり、👇のような環境にいると、話をまず聞いていないので親のいうことは聞けません。
- 話が長い
- 騒音がしている
- 気が散る要因がある
なので
要求は短く、はっきり伝えましょう。
「帰ります。」「片づけましょう。」「おしまいです。」
ですます調を使ってみるのも効果的です。いつもと違う話し方だぞ?と耳を傾けてくれる可能性が増えます。
可能な限り気が散らない環境で話をしましょう
テレビはけす、おもちゃは見えないように隠す、など
言うことを聞いてほしい度合いによっても変えるといいと思いますが、その時点で可能な限り集中できる環境を作って話をしましょう。
1回しか言わないよ、と言う
こどもは親をよくみていて、きかなくても何回も言っていくれるとどこかで思っています。
なので、「1回しか言わないよ!」
と言ってみてください。
聞いてくれる可能性は上がります。
決めたルールを守ってますか?
ご飯の時間は30分、ときめたら30分経ったら泣きわめこうが片づける。
テレビの時間を決めたなら守らせる、
おやつを今日は買わない、と決めたなら買わない、など
子どもが何をいっても決めたルールは守らせましょう。
そして、親も守りましょう。
やっぱりかわいそうだから、泣くから、そこを動かなくて周りの目が・・・
なんていって決めたルールを曲げてしまうと、こどもは次もそうすればやってもらえると学習します。
また、脅し文句を使うときにありがちなのが、
もう一人で帰っちゃうよ!とか言うこと聞かないなら捨てちゃうよ!とか
出来ない脅しを使うことはやめたほうがいいでしょう。
出来ることで、ルールを作って実際に行動することはとても大事です。
ただ、お子さんが大きく、話が出来る場合はルールも一緒に考えるべきです。
「親の言うことがきけないの!?」でお話したとおり、親の権威を振りかざすだけではこどもの可能性をつぶししまいます。
話し合って、ルールをきめて、守れなければしっかり行動を起こす。続けていればこどもは確実に変わってきます。
心を鬼にして、決めたことは守らせ、親も守りましょう。
○○しないで!と否定語を使うと伝わりにくい
人間の脳の構造上、否定語、というのは理解するのが難しいです。
ちいさい子供ならなおさらです。
なので、否定語を使うのはやめて、やってほしいことを伝えるようにしましょう。
走らないで→歩いて
動かないで→足を床につけてじっとしてて(座っていればお尻を椅子につけておいて)
親の言っていることがわからない
親としては、わかりやすく言っているつもりでも、子どもがわかっていない、なんてことはあります。
否定語のところでも言いましたが、
走るな!と言われても、じゃあどうすればいいの?とおもっています。
なんか言われたから止まったけど、走る以外の方法がわからない、いいや!
と言って、また走り出してしまいます。
なので、歩いてね、とか止まっていてね、とかその子にわかりやすいいい方で伝えるといいですね。
まだ小さい子なら動かないでほしいときにとても役にたった動画がコチラ
かちんこちんの術です。
これを見せた後、動かないでほしいときに、かちんこちんの術は?というと動かないで待てるようになりました。
このように、子どもにわかりやすく、伝わる言い方をすることは言うことを聞かせるのにとても大事な要素です。
できれば、ゲームのようにしたり、楽しんでできるように持っていけるとベストですね。
片づけどっちがはやいかなー?よーい、どん!
(歩きたくない、と言っている子供に)あ、あの木まで競争しようか!位置について、よーい、どん!
などなど
子どもに伝えるときは具体的に、わかりやすく
出来ればゲーム感覚でできるような働きかけを
子どもの話、聞いてますか?
こどものやってほしいこと、聞いてほしいことをしっかり聞いてあげられているでしょうか?
自分に置き換えてみるとわかると思うのですが、
コチラの言うことをなにも聞いてくれない人の言うことを聞く気になりますか?
理不尽だ!と思いませんか?
子どもも同じです。
要求が通らないともやもやがたまり、話をきく状態になりません。
まずこどもの話をきいたり、要求をかなえてあげることも重要です。
そろそろ公園から帰りたければ、
「もうすぐ帰るけど、あと何がやりたい?どれやったら帰る?」など。
そして、普段の要求や甘えも聞いてあげていることが、言うことを聞かせるためには大事です。
テレビのスイッチいれて!とか、服脱がせて!とか
すごく些細なこと、自分でできるでしょ、と思うようなことも、要求があるなら聞いてあげてみてください。
自立できなくなるんじゃ?という心配は無用です。
甘えたいときに甘えさせてあげる、要求をきいてくれた!という体験を増やすことで
親の言うことも聞いてくれるようになります。
普段の要求を出来る限り聞いてあげよう
言うことを聞いてほしければ、まずは親が言うことを聞いてあげよう
まとめ
いかがでしたでしょうか。
言うことを聞いてくれないときの原因と対処法をお伝えしました。
参考になれば幸いです。
最後に対処の方法のみまとめておきます。
- 気が散らない環境を作る
- 短くはっきり伝える
- 1回しか言わないよ、という
- ルールを決めて守る&守らせる
- 否定語を使わない
- 具体的に、わかりやすく伝える
- ゲーム感覚にもちこむ
- 普段のこどもの要求を聞く
- 言うことを聞かせる前にこどもの言うことを聞いてあげる
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